フェイクミートの現状

昨年から日本でも耳にするようになったフェイクミート。世界でどんな状況になっているのか簡単にまとめてみた。

フェイクミートとは言っても、実は”人工肉”という大きなグループの中で2種類に分けられている。植物性たんぱく質などをベースに作られる代替肉(フェイクミート)と牛などから細胞を培養して作られる培養肉(クリーンミート)だ。

前者はアメリカ ナスダックで上場した「ビヨンドミート」や「インポッシブルミート」などが有名でアメリカのみならず、ヨーロッパやアジアなど世界でベンチャー企業がたくさん出てきている。

後者の培養肉(クリーンミート)についてはまだまだ研究段階にありながらも、アメリカの「Memphis Meats」が有名であるが、現在でもハンバーガー1つ分の肉を作るのに数十万円のコストがかかると言われており、彼らも2021年販売目標としている。それでも初期の1000万円以上とも言われた金額よりはコストダウンできている。

今回は前者にある代替肉(フェイクミート)についてまとめてみよう。

現在、アメリカやヨーロッパ、日本でもこの代替肉は手に入れることが可能で、特にアメリカでは実用化が進んでおり、食べられるお店は増えている。有名なのがバーガーキングやマクドナルドなどのファーストフードチェーンである。
最近ではKFCも取り扱いを始めている。一般的には牛肉や豚肉よりも鶏肉の方が難しいとされていて、鶏肉にある筋など、食感を再現する部分が難度を高めているという。

こうした代替肉は日本ではあまり根付いていないが、ベジタリアンやヴィーガンと言われる菜食主義の市場が大きくなっている点と、SDGsとしての課題解決、つまりは環境保護という点が大きいとされている。

代替肉がなぜ環境保護に繋がるのだろうか。そう思う方も少なくないだろう。

肉を生産する畜産業は、実は多くの温室効果ガスを排出しているというデータがある。これは畜産のための場所を作るために環境破壊しているという単純なものではなく、家畜が食べる穀物などがかなりの量が必要で、それらを作るだけでも相当なエネルギーを使っている。ある学者はハンバーガーのパティ一つ作るのに、ガソリン車が18kmくらい走るのに匹敵する温室効果ガスを排出しているというデータもある。

実際にビヨンドミートの創業者であるイーサン・ブラウン氏は環境エネルギーという観点からこの事業を始めており、企業の背景に環境保護という部分が大きいのである。

代替肉を作るためのたんぱく質の多くは大豆などの豆類から抽出されているので、これらを作るためのエネルギーも必要である。しかし、餌を食べる家畜とは違い、農作物を育てる方がよっぽどクリーンであるということである。

実際に研究をした内容によると、温室効果ガスは約90%下げられるということで、環境保護には大きく貢献していることになる。

世界では様々なフェイクミートが出回っており、最近ではJALが期間限定でファーストクラスの食事メニューに入れていたり、日本のIKEAでも期間限定でフェイクミートメニューを販売している。北欧でもmax burgerというファーストフードチェーンがフェイクミートを使ったメニューを出している。

欧米諸国では先述したベジタリアンやヴィーガンが近年増えており、こうした人たちに支持されている。
特にヴィーガン市場は伸びていると言われており、肉以外にもサーモンやマグロの刺身、フェイクチーズ、植物エビなど、様々な食品が植物由来の成分で作られており、ヴィーガン市場に一定のニーズがあることがうかがえる。

アジア圏では日本にもいくつかベンチャー企業が出てきているが、まだ実用化できている企業は少ない。日本だと「グリーンカルチャー」のチキンナゲット、香港では「オムニポーク」と言われる豚の代替肉企業がすでに飲食店に流通させている。中国でもいくつかの企業が出ていると報じられている。

変わり種としてはイスラエルにて、フード3Dプリンタを使った代替肉3Dプリンタ企業も出てきている。代替肉だからこそできる訳である。

このように世界ではあちこちで実用化された代替肉が市場に出始めており、今後も伸びていく業界と言われている。日本でも近い将来、身近なものになっていくだろう。

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