【独占インタビュー】30年の経験を持つ代替肉の老舗企業に聞く、植物性食品の未来とは?

今回は創業30年の植物性食品の製造販売を手がける『株式会社かるなぁ』の余語啓一さんに、植物性食品やフェイクミートについて語っていただきました。

株式会社かるなぁ 余語啓一氏

現在、株式会社かるなぁでは、長年培ってきたノウハウを生かしながら、大手食品企業とのコラボなども進めており、新しい代替肉の技術研究なども進めている。ケミカルなものは使わずに自然のものを使うことを目指しており、この5年ほどでヴィーガン向け商品なども多数取り扱うようになった。

(株)かるなぁは約30年前に、植物性だし、植物性タンパク食品の販売からスタートし、大豆ミートやソイハムといった商品を早くから取り扱っている。現在では代替肉類だけではなく、うなぎ風の蒲焼きなどの海鮮風も扱っており、商品ラインナップは多岐にわたる。

最近のフェイクミート市場の盛り上がりについても、「やっと認知が高まってきて、市場が追いついてきた感覚」と語っている。

「あくまでも精進料理の文化は崩さずに新製品などの開発に取り組むこだわりを持っている企業である」とのことで、アメリカのビヨンドミートやインポッシブルミートとは違った、日本の文化の上で取り組んでいる企業である。

現在、自社開発の製品は100点を超えており、自社工場や協力工場にて開発、生産を行なっている。元々は小売販売からスタートしていたが、約25年前から、少しずつ始めた商品開発が多くの商品を生んできた。特に最近のベジタリアンやヴィーガン対応については、「ベジタリアン向けの食品については乳タンパクや卵白を使えば比較的に簡単に美味しいものを作ることができますが、ヴィーガン向けとなると、動物性のものを使わずに食感を出すのが難しい」と語る。

大豆ミートも『食感』にこだわっており、難しい部分についても化学的なものを使えば簡単にはなるが、無添加で食感を出すところにこだわっており、様々な工夫に取り組んでいる。現在ヴィーガン向けトンカツなどの自信作も出来上がってきている。

中でも主力製品となる『クイックソイ』は大豆の油を落とすのに通常使われる化学溶剤は使わずに、昔ながらの圧搾手法を用いる工程を導入するなど、安全性への意識も高い。

また、先述のビヨンドミートなどの海外企業もベンチマークとしていると語る余語啓一氏は、大豆だけではなく、エンドウタンパクの開発にも取り組んでいるが、現状ではエンドウタンパクはコストが高いことが課題であると話す。

実際にアメリカの代替肉を食したこともあるという。そこではアメリカらしいダイナミックな味と感じた余語啓一氏は、日本では精進料理の文化からくる、日本独自の文化も大事にしながら商品開発に取り組んでおり、アメリカのものとはまた違った角度でフェイクミートに挑戦しているのだ。

日本における“ヴィーガン”について聞いてみたところ、次のように語っている。

「今はヴィーガンという言葉がおしゃれなワードになってきているが、実践者がまだまだ少ない現状があります。しかし、ヴィーガン志向の人が増えてきている印象もあるので、それが主流になる時代がまもなく来るのではないかと考えています。」

実際に、自社で卸しているヴィーガン向け商品を扱う店は関東を中心に増えており、京都や北海道などの外国人に人気の観光地でも増えているが、都心を中心として増加傾向にあるとのことで、都市部を中心にヴィーガンメニューがあるということが日常になってくるのではないかと期待している。

また、今回のコロナウイルスに関して、次のように話してくれた。

「今までも鳥インフルエンザや狂牛病など、動物を介した病気が流行すると、食の安全や健康に関する意識が大きく変化する機会となります。今回も世界で流行している大きな感染により、食生活の見直しが大きく変わるのではないかと思っています。こういう時に多くの人が免疫の上がる食事として、野菜中心の食事や日本の発酵食、ベジタリアン食、ヴィーガン食を好むようになっていくと思います。」

最後に会社としての将来の展望について聞いてみた。

「中小企業なので規模は小さいがなるべく安全性の高いもの、自然で身体に優しいものを提供したい。」と語る余語氏は、YouTubeでveg house(ビーガングルメ祭りと共同出資)という自身のチャンネルを持ち、商品紹介だけではなく、レストラン紹介など様々な情報配信を行っている。

また、毎年、東京、名古屋、大阪で開催される『ビーガングルメ祭り』に積極的に参加するなどヴィーガンをひろめる啓蒙活動も行う。

余語氏は、30年前に体調を崩したことをきっかけに、肉類、魚介類、五葷を完全にやめて“オリエンタルベジタリアン”となり、長年、菜食生活をつづけている。

30年前から、植物性食品に触れ、長い経験を生かしながら、新しいステージにも挑戦している余語啓一氏はこれからの食生活に大きな期待を持ちながら、サスティナブルなビジネスを進めている。安全性にこだわり続ける姿勢には、日本人の持つ職人気質のような雰囲気も感じる。今後も安全かつ健康的な新しい商品をたくさん世に出してもらいたい。

株式会社かるなぁ公式サイト
https://www.karuna.co.jp/index.html

インタビュアー/佐々木英之

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大豆ミート


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