フェイクミートの未来は!? アメリカで急成長中のビヨンド・ミートとはどんな会社か

 近年、アメリカでは爆発的にお肉を食べない人が増えているとのニュースがあった。実際にアメリカでのベジタリアンの人口は約8%、その中でヴィーガンは約6%と言われている。
 アメリカの人口が3.2億人程度なので、
 ベジタリアンはおよそ2500万人
 ヴィーガンはおよそ1900万人ということになる。
 アメリカでは16人に1人はヴィーガンということだ。

 数年前まではアメリカでの菜食主義者の人口は1%未満だったのに対して、2019年では8%と言われているので成長率は8倍以上増えていることになる。しかも特に若い世代(35歳未満)で菜食主義の意識が高いので、今後もさらにベジタリアン人口が増えていくことが予想されている。
 そのためか、アメリカのスーパーマーケットでは「ベジタリアン」や「ヴィーガン」を対象とした食品を普通に見ることができる。

※スーパーマーケットの生肉コーナーに陳列されている人工肉

 またレストランにおいてもバリエーションの富んだベジタリアン・ヴィーガンメニューが準備されているのが普通だ。

一般的にお肉を食べない理由として、挙げれるのが以下の4つである。

  • 宗教、文化上の理由 → 動物を食べるのがタブーになっている。
  • 動物福祉 → 動物を殺したり惨たらしく扱ったりしてはいけないという動物愛護の考え方
  • 環境問題への意識の高まり → 畜産の排出物から発生する温室効果ガス(メタンガスなど)の抑制、莫大な水資源の抑制、飼料確保のための森林破壊といった間接的な問題を意識
  • 健康 → 動物性食品が要因で発生する病気を意識。海外では肥満は深刻な社会問題となっている。

 上記4つの理由以外にも、近年の食品テクノロジー(フードテック)の進化により、より自然なフェイクミートが我々に提供されるようになったのも大きな要因の1つだ。

その中で現在、植物由来の代替肉製品を製造・開発している企業として、アメリカで最も注目されているのが「ビヨンド・ミート(Beyond Meat)」。

 アメリカ・カリフォルニア・マンハッタンビーチ発のベンチャー企業が、2019年5月、時価総額15億ドル弱(約1600億円)でNASDAQ市場に上場し、一気に注目を集めている。その名も「ビヨンド・ミート(Beyond Meat)」。
 ちなみにマイクロソフトの共同創業者で世界長者であるビルゲイツ氏はビヨンド・ミートの主要株主である。

引用先:https://www.beyondmeat.com/about/

 ビヨンド・ミートの掲げているミッションは、

「At Beyond Meat, we believe there is a better way to feed the planet. Our mission is to create The Future of Protein® – delicious plant-based burgers, beef, sausage, crumbles, and more. By shifting from animal to plant-based meat, we can address four growing global issues: human health, climate change, constraints on natural resources, and animal welfare.」

“ビヨンド・ミートでは、地球を養うより良い方法があると信じています。 私たちの使命は、The Future of Protein®–美味しいプラントベースのハンバーガー、牛肉、ソーセージ、クランブルなどを人々に提供することです。 動物性食品からプラントベースの食品にシフトすることにより、人間の健康、気候変動、天然資源への制約、および動物福祉の4つの増大する地球規模の問題に対処できます。”

引用先:https://www.beyondmeat.com/about/

 またビヨンド・ミート社の強みは、やはり代替肉を科学的なアプローチで実現させた研究開発力であり、植物ベースの肉を本物の肉と同じ食感、味を再現するために分子レベルからアプローチしている。
 つまり、肉の構成要素を一度分子レベルで全て洗い出し、その構成要素を植物由来のタンパク質によって「肉」を置き換える仕組みだ。これにより、肉の分子レベルと比較したとしても遜色ないレベルに達している。

引用先:https://www.beyondmeat.com/products/

 ただビヨンド・ミートのCEOであるイーサン・ブラウン氏曰く、現在の代替肉の出来具合は約70%。
 同社は最終的には肉製品の「完全な再現」を目指しており、「他社との競争より、今はどうすればより完全な肉に再現できるのか」のみに焦点をおいていると語る。

ビヨンド・ミートで使用されている原料は以下の通り。

タンパク質 エンドウ•緑豆•そら豆•玄米
脂肪 ココアバター•ココナッツオイル•ひまわりオイル•キャノーラオイル
炭水化物 ポテトスターチ•メチルセルロース(植物繊維誘導体)
ミネラル カルシウム•鉄•塩•塩化カリウム
味・風味 赤ビートジュース・アップルジュース・ナチュラルフレーバー

 第三者機関より、ビヨンド・ミートが用いている全ての原料がNon-GMO 、つまり「遺伝子組み換え作物ではない」をことは証明されている。

GMO(Genetically modified organism)

 今後、代替肉市場のリーディングカンパニーとしてこのままビヨンド・ミートが独走するのか、それとも新たなライバル・対抗馬が現れるのか、注目するところだが、いずれにしてもさらなる代替肉の認知度upと社会への許容度が上がらない限り、代替肉市場の拡大は難しいだろう。

※6/3 ビヨンド・ミートは中国でファストフード・チェーンを展開するヤム・チャイナと提携し、代替肉を使ったハンバーガーを期間限定で試験的に販売すると発表。

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