細胞由来の脂肪を開発するスタートアップCubiq Foodsが500万ユーロを調達

スペインのスタートアップCubiq Foodsは5月中旬に、Blue Horizo​​n Ventures(以降はBHVと表記)とMoira Capital Partnersから500万ユーロ(約6億円)を調達したと発表した。今回の資金調達に参加した新しい投資家BHVは、持続可能な食品分野に専従し、環境、健康、動物の権利に積極的な影響を与えられる食品技術を開発しているベンチャーキャピタルである。BHVの投資により、Cubiq Foods製品の生産スピードがアップすると期待されている。

2018年に設立されたCubiq Foodsは、主に飽和の植物性脂肪と動物性脂肪を代替できる健康的な脂肪を生産しており、初めて細胞由来のオメガ3を商業化生産した企業である。オメガ3は深海の魚や藻類に含まれる多価不飽和脂肪酸で、体の健康に非常に有益なものだと見られており、創傷治癒を促進したり、不安な気持ちを和らげたり、関節リウマチ、高血圧、心血管病を予防することもできるようだ。

Jordi Bladé(CFO)、Raquel Revilla (CSO)、Andrés (CEO)

Cubiq社は今年末までに2つの新製品を市場に投入する予定だと公開した。一つはSmart Omega-3で、脳と心臓に有益な脂肪酸が含まれている製品である。 もう一つは Smart Fatで、それはプレミアム食品と培養肉の風味を高め、加工肉や乳製品中の動物性脂肪を代替できるものである。それにココナッツオイルなどヴィーガンフードの中にある飽和植物性脂肪も代替ターゲットになるようだ 。

製品の性質が特別なため、Cubiq社は開発段階から多くの注目を集めている。オメガ3がどれだけ含まれていても、消費者は100%の脂肪から作られた製品を買うわけにはいかないが、その培養脂肪はフェイクミートのスタートアップを含め、多くの製品にとって必要な添加物である。

Cubiq Foods

今回の資金調達の前に、2019年1月に初回ラウンドでは1200万ユーロ(約14.5億円)の融資を受けていた。同社は昨年、ヒマワリやオリーブ油などの液体油をCubiq  Smart Fatに変換させる技術を開発し、プラントベースミートの市場に革命を起こす可能性が高いと示した。何故なら現在多くの製品はココナッツ油を使用しているため、飽和脂肪含有量が高く、調理中に脂肪と水分も流失しやすいのである。Cubiq Smart Fatは植物油の飽和脂肪を減らし、ハンバーグなどに添加すると食感もよりジューシーになるとCubiqの創始者が語った。

また、細胞ベースのオメガ3脂肪酸は魚油や、オキアミ、微細藻類から抽出された長鎖オメガ3脂肪酸よりも味が良く、生産コストが低くなると述べ、ビスケットなどスナックからピザや植物性代替肉まで、さまざまな製品に利用できると示した。

Cubiqの創始者によると、2020年末までに製品の販売を開始し、2023年までに2500万ユーロ(約30億円)の売上に達すると予想されている。今後5年間で、Cubiq Foodsは拡大フェーズを開始するために米国とアジアに生産工場を開く予定だということだ。

参考URL:https://www.fooddive.com/news/cubiq-foods-gets-55m-
https://www.fooddive.com/news/cubiq-foods-gets-55m-for-development-of-healthy-fats/

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